ボストン市立学校の今年の推薦図書の棚から

なんとなく惹かれた絵本を数冊読んでみました。
ちなみに、ボストンの他の学校も含めて、リスト一覧はこちら
2006年度の、K-3年生向けから2冊(KはKindergartenで幼稚園ですね)
"The Legend of the Bluebonnet" by Tomie dePaola
The Legend of the Bluebonnet
テキサスの草原に咲く、Bluebonnetという青い花の由来を、インディアンの伝説に求めて書かれた本。小さな女の子の純粋で無私の行いが部族を守る…、と書くと、なんだか子供には読ませたくない感じですが、決して押し付けがましくない美しい本です。
特に、色使いがとってもきれい!昼から夕方、夜、朝の、空や土の色がいいです。作者の名前のTomieが、「とみえ?」と思いましたが、Tommyと読むみたいですね。作者のサイトここ。名前を今まで覚えてなかったですが、この人の絵は結構見てるなあ。


"Miss Rumphius" by Barbara Cooney
Miss Rumphius
柔らかい落ち着いた色合いの、きれいな本です。小さい頃におじいさんと「遠くに行く」「いつか海の側に住む」「世界をより美しくするために、何かする」と約束。その通りの人生を闊達に生きていきます。おばあさんになって、世界を美しくするために彼女がしたことは…?と書くと、なんですが、彼女のちょっと「やりたいように生きる」感じがかっこいいですね。
Lupineという花にちなんだ本ですが、実はこの花は上のBluebonnetと同じらしい。(でも、他の色もあるみたいなんで、もっと大きな区分かねえ?)


2006年度の、4-5年生向けから2冊
"If the World Were a Village" by David J. Smith
If the world were a village
翻訳本(多分)が売れてましたっけ。想像してた内容と違ってて、面白かったです。世界の人口が100人だとしたら、その中で話されてる言語は中国語が何人で…とかそういう統計データが延々続いていって、最後に小学校の先生のための指導方針つき。アジア人が60人以上占めるのかあ、とか、満足に食べられない人が75人いるのか、とか、文盲の人が25人とか。。リアルです。
作者は私の住むケンブリッジ市の人らしく、その辺りも推薦図書の理由なんでしょか。世界中の子供達に教えているらしいですね。


"Saint George and the Dragon" by Margaret Hodges, illustrated by Trina Schart Hyman
Saint George and the Dragon
Edmund Spenser の"The Faerie Queene"の一部の書き直し。ゾンビのように立ち直る記憶力の悪そうな騎士は、ドラゴンにとってかなりうざかろうと。絵が、古めかしくてゴージャス。(ちょっと漫画っぽいというか安っぽい気もしますが(^_^;)。)Caldecott Honor 受賞。