He

"He" by Katherine Anne Porter(1890-1980)。貧しい農村の家庭。プライドが強く人に弱みを見せられない、周囲の目を気にしすぎる母親。二人の娘と知恵遅れの息子。息子を特に愛する母親の心の葛藤が描かれる。重いんだけど、淡々とした筆致、なのに伝わる物は濃い。読後に、「こんなに短いのにこんなに内容もってるとは!」と思わされる。(萩尾望都の「半神」を読んだ時の感想と同じだー。)ともかく、この作家さんはいい!ような気がするので、他のも読んでみたい。寡作だけれど、短編集がピューリッツア賞とNational Book Awardを取ってるらしい。