『ほんの豚ですが』佐野洋子 ★★★

ほんの豚ですが (中公文庫)
ほんの豚です。
そういえば、ドイツでは豚が幸運のしるしです。
色々な動物を素材に、イラストと、詩のような童話のような文章が添えられているつくり。
気に入ったのを1つ。
犬の章です。





  


 幼稚園で男の子と女の子がキスをしていた。おれはいいと思う。
 駅で白人の女と黒人の男がキスをしていた。おれはいいと思う。
 公園で高校生の男の子同士がキスをしていた。おれはいいと思う。
 七十の老人と十六の女の子がキスをしていた。おれはいいと思う。
 おれは二十六歳の人妻のふくらはぎをなめている。
「いやあーねえ、ポチったら」
 おれの二十六歳の主人は、おれを抱き上げてキスをした。
 おれはいいと思う。

書き写すうちによく分からなくなってきましたが、いいと思います。(エロ詩吟の人みたい。。)