タンデム

第二回。お忙しいということで、相手の方んちの最寄り駅で待ち合わせ。小川のカルガモ(多分)親子などを見ながらついていくと、おおお、ご自宅ですか。もしかしたら、前回自宅に招くと言われてたのだろうか…。
美術のクラスを離れの家で開講しているとのこと、家の外側・内側、お庭、全てが、少しずつ作り上げたり好きなものを揃えていった感じで、なんというか感動…。
棚の上にシンプルで柔らかい色合いの牛の形の抽象的な置物があり、これいいなあと思って、これ作ったんですかーと聞くと、子供の頃に作ったの、と。わああ筋金入りだあと思うとともに、すとんと納得。この人、本物なんだなあと。なんというか、無防備だし。
お台所はドイツ人とは思えない雰囲気。適度に散らかってて、作りかけの物とかあって、使い勝手のよさそうな、多分手作りの棚に用具類が丸見えで並んでて。ドイツ人といえば、ピカピカに磨き上げた(あまり使わない)システムキッチン、と皆が言うんだけど。むしろ、アメリカで昔招いてもらったおうちに似てるかも。標準的なドイツ人じゃないんだろうなあ。知り合いのドイツ人の幅が出てきて嬉しいな。高校生になるお嬢さんと、20歳くらいの息子さん、ペットの猫に亀に鯉にもお会いしました。


で、3時間くらいタンデム。私は前のクラスの教科書を使って。途中で学校を変わったので教科書も前半をやり残しているので、そこのところを。と言っても文法事項とかは習えるはずもなく、文章なんかをネタにしながら、会話。ドイツの家族生活のあり方には、日本ではありえないほどの色々なパターンがあるらしいとか。最近の新しい形態は、2世帯住宅なのに、住んでるのは縁故のない老人夫婦と若夫婦というものらしい…。血縁でない方が、適度に遠慮があっていいんでしょうか。お互い助け合って暮らしていくと。(それでもやっぱり住んでいるうちに情が深まってきて、子供の育て方にケチを付け出したりして、問題になることもあるらしい。)もちろん、ベビーシッターが住み込みという形態も普通だし、(語学クラスの半分はオペアだった)、やはり血縁のない老人同士が住んだりとかもあるそうで、他人と共同生活というのが日本と比べてはるかに閾値が低いよう。
そうそう、前回「ミシマ、ミシマ」と言っていたのは、本当に彼女は三島由紀夫が好きらしく、ドイツ語に訳されたものは全部読んだそうで…。わざわざ図書館で翻訳を借りてきて、「ほら、そんなに難しくないよ」とほんとに読ませたそう。まあ、三島由紀夫をドイツ人がどう読み解くのか、聞いてみたい気もしてきました。日本語で読んでからなら結構読めるかなあ?? 原書と独語の本が手に入るか調べてみよっと。
Fabian
私が児童書を読むというのも憶えてくれていたようで、ドイツの児童書作家の大家、Erich Kästner の本を紹介される。と言っても、大人向けの本だそうで。(やはり児童書は読ませたくないらしい(^_^;)。)でもパラパラ見たら難しそうで、「これは大分先になります…」と。記録ではっときますが。


夏はかきいれ時のようで、来週は毎日クラスを教えるそう。「7時以降なら時間取れるけど」と言われても、7時以降におうちに行ったら当たり前のようにご飯とか招かれちゃいそうで、さすがに辞退。ダンナもいるし(^_^;)。再来週までに、また色々ネタを仕入れたり、なんか読んだりしとこう。と、ちょっと死に掛けてた独語へのやる気が復活の兆し。