"Walt Disney Treasures - On the front lines" (1943)

ASIN:B0000BWVAH
ディズニーが戦時下に作った、プロパガンダ短編特集。たけくまメモで紹介されてたの見て思わず借りる。DVD1枚目。20編くらいかなあ。ドナルドやプルート物が多い。ディズニーキャラクター物を見たことがないので新鮮。最初は、ただ軍隊やキャンプを舞台にしたたわいない物ばかりかと思えば、段々、日本軍を粉砕したり日本人を戯画化したイメージの物が出たりと、日本人的に「ありゃありゃ」な物も多くなります。ナチス物は戯画化を超えてかなり陰鬱な物も多い。
私としては「教育編」が面白かった。戦争中に愛国心を示す一つの方法として、「ちゃんと税金を払う」と、税金の書類の書き方とか。主婦向けにミニーが出てくる、ベーコンなど肉の脂をためて納めるやり方とか。(食用油からグリセリン・爆薬が作れるから。)(しかし、ミニーんちに、犬のプルートが飼われてるんだけど、なんで巨大ネズミのペットが犬なのかねえ?)健康系では、マラリアの蚊の伝播の防ぎ方とか。農場をやっている人はトウモロコシ畑でのノグソをやめて便所を自作しろとか。(そこでの農夫がメキシコ系のような気が…。南部メキシコ系農夫のための教育映画??気になるなあ、時代背景とか。)
このDVDは米では2年前の発売。日本ではまだ出てないらしい。というか、日本で出ることはないだろう、という論調なのは、日本軍や昭和天皇の描写のせいで、ディズニー社が日本でのイメージ低下を恐れて出さないだろう、ということ?こういうプロパガンダというのも戦時下での事実なので、出しゃいいのにねえ。面白いし。