Da Vinci Week

買い物とか。掃除とか。(昨日と同じじゃん!)
映画の"Da Vinci Code"上映開始ということで、TVのエンタメ系では、その手のことばかり。
どうも日本語系のニュースでは反対運動のことをよく見かける気がするけども、映画の話題作りにわざとそんなニュースを流すのでは、と思ってしまう。こちらで見かける感想は「別にこれが史実だなんて信じるわけがない、ただのエンターテイメント映画だし」という真っ当なものばかり。(映画のレビューは悪いのが多いけど。)英語圏だと、本が出た段階で宗教的にどうのという議論は終わってるからかなあ。非英語圏は未翻訳の地域が多いのかな。アメリカのカソリックは頭が固いのかこんな公式HPを作っちゃったりしてますけども、まあ、たかがエンタメ本じゃん、たかが映画じゃん、というのが一般的かと。
History Channelでは、これでもかと言わんばかりに関係する番組の集中放送で、Opus DeiだのHoly Grailだの Knights Templar とかいう言葉が飛び交って楽しいことこの上なし。割とまともに見たのは、"Before the Da Vinci Code"。盗作騒動のあった"Holy Blood, Holy Grail"の3作者の一人で唯一裁判沙汰には加わらなかった、Henry Lincolnに焦点をあてたもの。*1旧三部の方のオビワンに似たおじいさんが、真剣この上なく語る姿に胸を打たれる。(ダビンチコードについては、そんな瑣末なことどーでもいい、という感じ。)主にテンプル騎士団が立てた教会の立地条件(五芒星に乗ってるとかあれやこれや)とか。もちろん歴史学者達はケチョンケチョンに言うわけですが(^ ^;)。
友達のお父さんが、三河地方のピラミッド(!)とか邪馬台国とか、(徐福も入ってたかなあ)、そういうのにのめり込んで自費出版までしちゃって、家族としては困ってたらしいけども(そりゃそうだ)、でもまあ定年後にいい趣味だよねーと部外者的にはほのぼのしたのを思い出します。
でもまあ、Henry Lincolnさんの場合には、実際テンプル騎士団がどんな集団だったのか歴史的に明らかではない点が多いのと、胡散臭いもの(アナグラムとか(^ ^;))ばかりではなく無視し難い視点もあるようで、なかなか著作も面白そう。
映画は、もちろん見に行きます(^ ^;)。混んでるらしいので、ほとぼりの冷めた頃、平日にでも。俳優陣は豪勢で確実な品揃えですねえ。(出演料高そう!)Sir Leigh Teabing役は、マルコビッチでしょ!と思ってたけども、なんとまあ指輪のガンダルフのIan McKellenとは。手堅い。そして、アルビノSilasは、私の大好きなPaul Bettany!("Beautiful Mind"の空想の友達。あんな友達なら欲しいよ!)「Paul Bettanyが演じるこのSilasってのは、自分を鞭打ったりするんだよ〜〜。でへへ。楽しみ〜〜」とか言ってると、ダンナにもひかれる始末……。ええ、一人でも見に行きますとも。でへへ。

*1:番組から得たトリビア:この本の他の2作者の名前は、Michael Baigent にRichard Leigh。さて、二人目の苗字を前に持ってきて、一人目の苗字のアナグラムを考えると…あーら不思議、ダビンチコードの主要人物、Leigh Teabing の名前に!というわけで、ダビンチコードの著者はこの本への敬意を示しているというのは周知の事実。ただ、「盗作」ではないと。(文単位で比較する記事を読むと結構似てたけど(^ ^;)。)まあ、ネタ本は学術的な歴史検証本として書かれてるわけで、安いエンタメ本がそのネタを使ったって、怒るのは大人気ないというか元の本の品位を下げるというか。そのネタ自体、何回も使いまわされてるものだし。ミステリーとか推理小説というのは、「人よりもモノを知ってる探偵」を出す以上、衒学趣味にいきがちだし、ちょっと学術的っぽいネタをあちこちから持ってくるのは通例だし。何もかも、ダビンチコードが売れ過ぎたのが原因なのか…。