"The Pianist"

戦場のピアニスト [DVD]
ワルシャワでの第二次世界大戦時のユダヤ人迫害の様子を、それを奇跡的に生き延びたピアニストの姿を通して描いたもの。割と淡々と描いているのに、全体としてすごい迫力。(実話であることを知って、本当にビックリ。)
確かに、映画を見て色々と陰鬱に高尚なことを考えることもできそうだし、そうしたい人も多そうだけど、最も強く感じたのは「サバイバル」そのものがテーマではないかと。人の強さというか、むしろつきぬけた明るさすら感じられる作りでした。
メイキングも面白かった。監督はロマン・ポランスキーですが、その様子の若いこと!50台くらいに見えて、なのに「自分の子供の頃の迫害の様子を…」と言ってるので、ありゃあと思って調べると撮影当時70直前。ポランスキーポーランド出身のユダヤ系。映画の多くの部分に、実際に自分が見たことやかなり個人的な経験を盛り込んでいるとか。「皆、自分の思い出などと重なって撮影が辛くなかったかって聞くんだけども、そんなの全然辛くないよ。だって、そっくりのセット作ったって、後ろにはスタッフやら機材が並んでるわけで、全然本物じゃないしね」てな感じのことをサバサバ語ってて、思わず笑ってしまいました。映画と同じく、強くて突き抜けてて、妙に明るいなあ、と。